11月19日(火)・20日(水)の2日間、PANメンバーズ恒例の広島視察旅行を開催いたしました! 今回は全国から多くの会員様にご参加いただき、広島ならではのユニークなお店や、会員様の実践事例を学ぶ、非常に充実した時間となりました。
事務局視点で、当日の様子をレポートします。
1. 1軒目はまさかの「もみじ饅頭」?異業種に学ぶ
広島といえば、やはり「もみじ饅頭」。 ということで、まず最初に訪れたのはパン屋さんではなく、広島大手もみじ饅頭メーカーのひとつ「藤い屋」さんです。
「なぜパンの会で和菓子屋さんへ?」と思われるかもしれませんが、実はここ、パン作りにも力を入れられているんです。 まずは製造工場で、出来立ての温かいもみじ饅頭を試食させていただきました(これが本当に絶品でした!)
その後、工場に併設されたベーカリーレストラン「いろはビレッジ」を見学。 パンの種類は決して多くはありませんが、もみじ饅頭に使われている「あんこ」を活かした「あんバター」など、自社の強みを最大限に生かした商品作りは、私たちにとっても大きな学びとなりました。








2. 「コンパニオンプランツ」のユニークな運営形態
2軒目は、「コンパニオンプランツ」さんへ。 古い工場跡をリノベーションしたような、コンクリート打ちっぱなしの非常におしゃれな空間です。
ここで特に印象的だったのは、その運営スタイルです。 1階にパン屋さんとカフェがあるのですが、なんとレジが別々。お話を伺うと、パン部門、カフェ部門、さらには本屋さんや2階の雑貨店などが、すべて「別の会社」による運営で、完全に独立採算をとっているそうです。
グループ会社ではなく、異なる会社が集まって一つの魅力的な空間を作り上げている。「コンパニオンプランツ(共栄作物)」という店名の通り、互いに高め合う新しいビジネスの形を見せていただきました。








3. 都市型店舗「LUCKY BAKERY」と自由視察
続いて訪れた「LUCKY BAKERY」さんは、都市部の大きな建物内にあるお店です。 こちらは平台を挟んで厨房が丸見えになるオープンキッチンスタイルで、ライブ感が抜群。
近くのサッカースタジアムと連携した企画や、ポップコーン、シェイクの販売など、パンだけでなく「お店に来ること自体が楽しい」と思わせるようなグッズや仕掛けが満載でした。












その後の自由時間には、皆様それぞれ気になっていたお店へ。 有名な「メロンパン(という店名のパン屋さん)」のコッペパンを見に行ったり、北新地のバーのような重厚な雰囲気漂う「ラミステル」さんを訪れたりと、懇親会前から情報のシャワーを浴びるような1日となりました。






4. 2日目は会員様店舗「あすなろベイキングカンパニー」へ
2日目は、今回のメイン視察先。PANメンバーズ会員でもある東広島の「あすなろベイキングカンパニー」さんです。本店と2店舗目の両方を見学させていただきました。
本店に到着してまず驚くのが、広い駐車場とシンボルの大きなアスナロの木。そして何より目を引くのが「薪窯(まきがま)」です。
なんと、コストを抑えるために割る前の木の状態で仕入れ、自分たちで薪割りをされているとのこと! 美味しいパンへの情熱と、徹底した経営努力に頭が下がります。



【あすなろベイキングカンパニーさんの素晴らしいポイント】
- 親しみやすいパン作り 価格も見た目も、「毎日食べたい」と思わせるような、お客様に寄り添ったラインナップが充実していました。
- 計算された動線 入口と出口が完全に分かれており、レジ後の袋詰め(サッカー)はセルフ式。お客様が迷わずスムーズに買い物できる工夫がなされています。









- パン教室への注力 本店・2店舗目ともに、しっかりとした「パン教室」のスペースが完備されています。パンを販売するだけでなく、コト消費を通じてファンを育てる姿勢は、これからのパン屋経営の大きなヒントになりました。


まとめ
最後は、あすなろベイキングカンパニーの大野社長よりプレゼンテーションをしていただき、今回の視察旅行を締めくくりました。
会員様同士で感想を言い合ったり、自店にどう落とし込むかを熱く語り合ったりする姿が見られ、事務局としても大変嬉しく思います。 ご参加いただいた皆様、そして快く受け入れてくださった視察先の皆様、本当にありがとうございました!





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